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【转】魔法骑士日本同人小说——秘密

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给BD


1楼2007-12-26 13:32回复
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    2楼2007-12-26 13:33
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      たまに游びにきたと思ったら、なに? 风邪? 




       そんなの…闻いてない。 





      「お前たちの世界でも风邪が流行っているのか?」 
      「どうしてそれを…」 
      「鼻声だぞ、フウ」 
      「あ…」 
      「今日は城でゆっくりしているといい」 
      「はい、そうさせてもらいます」 
       确かに风は、东京タワーの待ち合わせ场所で会った时点で鼻声だった。 
      「海さんはどうなされます?」 
      「えっ?」 
      「よければご一绪に…」 
      「うん、そうね」 
      「俺も仕事を终えたら合流するからそれまで三人でって…ヒカルは既にランティスの所か。なら二人でいるといい」 
      「そうしますわ」 
      「终わったら通信机で知らせるよ」 

       フェリオは王子様のように…いや、王子の如く白いマントをなびかせて、长い廊下へと姿を消した。 

      「フェリオ、なかなかやるじゃない」 
      「何が…ですか?」 
       风は本当に知らないといった颜をする。 
      「いいからいいから、风も风邪なんでしょ」 
      「海さん?」 
      「部屋でゆっくり休んでましょ、王子様が戻ってくるまで」 
      「海さん…、クレフさんのことが心配なんですね」 
      「……」 
      「お见舞い、行きましょうか」 
      「駄目よ风。あなたただでさえ风邪引いてるのよ。クレフのがもしうつったら大変なことになっちゃうわ」 
      「海さん…」 
      「それにクレフなら大丈夫。きっと今顷自分で作った薬でも饮んで、ゆっくり休んでるわよ」 



       …だと、思う。 


       でも本当は、そうじゃないかもしれない。


      3楼2007-12-26 13:33
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        「海さん、あとでプレセアさんのところへ行きませんか?」 
        「プレセアのところ?」 
        「はい、海さんにわたくしの风邪がうつらぬよう、薬をもらいに」 
        「そうね…うつったら大変だものね。ついでに光の分ももらっておこうかしら」 
        「そうですわね、セフィーロでも风邪が流行っているみたいですから」 


         本当に不思议迷惑な世界だと思う。セフィーロは。 


         意志が绝対の世界なら、风邪ぐらい意志の力で治せてもいいじゃないか。 



         全く…。  







        「二人とも待たせたな」 
         仕事を终えたフェリオを部屋で待っていたのは、风…だけ。 
        「あれ、ウミは? 一绪にいたんじゃなかったのか」 
        「ええ、途中までは」 
        「途中まで?」 
        「わたくしが起きた时にはすでにいませんでしたわ」 
        「起きたときって、フウ、そんなに具合が悪いのか?」 
         风は小さく首を左右に振る。 
        「海さんがわたくしの体调を気遣って下さって、フェリオが戻るまで少し横になったほうがいいと」 
        「そうだったのか。それでウミはどこへ行ったんだ?」 
        「わたくしもそこまでは…。もしかしてアスコットさんやカルディナさんたちのところへ行かれたかもしれません」 
        「そっか。せっかく二人に旨いもんでも喰わせてやろうかと思ってたのに、いないのなら仕方がない」 
        「海さん、クレフさんのことをとても心配されてました…」 
        「…だろうな」 
        「口で言わなくとも…海さんは正直ですから」 
         フェリオは笑みを浮かべてうなずいた。 





         薬…。白い布で包まれた白い粉。これはクレフが作ったとプレセアが言っていた。手の中には自分と光の分とで二つ。 
        「……」 
         クレフもこの薬を饮んで休んでいるだろうか。プレセアは何も言わなかったから、大丈夫だということだろうか。 

         さっきから动物园にいる北极熊のように、ある场所の前で行ったり来たりしている。行くべきか、やはり行かないべきか。こういう时こそ优柔不断とは迷惑なものである。 
         行って迷惑になるなら行かない方がいいだろうし、力になれるなら行った方がいい…。今の自分には、きっと力になれる能力も知恵も、ない。 

        「……」 

         海には一つのトラウマがある。あの戦いのとき、クレフは倒れるまでの魔法力を使い、自分と仲间を魔の手から救ってくれた。そのとき倒れたクレフを看病しようと部屋へ向かったが、大丈夫だからと言われ、なかば强制的に部屋から追い出されてしまった。 
         あのときのクレフは决して自分が迷惑だから追い出したわけではない、彼なりの気遣いがあったと后々気付いたが、やはりこういう似た场面に立たされるとあのとき受けたクレフの言叶が胸に响いてくる。 


         これから行って、また大丈夫だからと言われたら……正直ショックだ。 



         でも…。 







        「风邪の前兆だと思うんだ。今朝头痛がするとおっしゃったから、今日はゆっくり休んで下さいと伝えたんだ」 
        「そうだったのですか」 
        「ま、导师のことだから大人しく寝ていることはなさそうだけど、俺たちなんかより知识のあるお方だから、あとはご本人に任せている」 
        「…海さん、今顷クレフさんのところへ行っているのでしょうか」 
        「そうじゃないか。ウミは心配になって放っておく型じゃないだろう?」 
         もちろん、というように风がうなずく。 

        「海さんは优しい方ですから」


        4楼2007-12-26 13:33
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          扉はすんなりと开き、海を部屋へ招き入れた。不用心だな、と思いながら泥棒の気持ちになって部屋の奥へと进む。 
          「……」 
           书斎は空っぽ。ただ机の上には作业をしていただろう痕迹がしっかりと放置されている。奥の部屋か…? 海は先へ进んだ。 

           まだ日が沈む前だというのにクレフはすでにベッドの中にいた。珍しくうつ伏せに寝て、布団は颜が隠れてしまうほど上がっている。部屋の窓が开いており、昼间の风がクレフを擦るようにゆっくりと流れ込んでいた。 
           いくら常春のセフィーロでも…、海は扉を闭め风を遮断させた。それと同时に部屋は一気に音を消し、海に紧张を走らせた。 

          「……」 
           上から覗けば…クレフ。海は音をたてないようゆっくりと膝を折った。やはり风邪を引いているのか、寝颜を见る限り起きる気配はない。 
           少しだけ距离を缩めて见る。何か珍しいものを见るかのように、海はクレフのことをじっと见つめた。 




           いつもは威厳あって真面目腐って、どんなことがあっても微动だにしないクレフ。こんな姿の彼を见たのは初めてだ。 

           无防备というか…导师クレフではない、クレフを见ているようで。 




           なんだかんだ、私はまだクレフを全然知っていない。たまに言い合ったり意见が食い违ったり、一绪に食事をしたり话したりしてもまだまだクレフを指先程度しか知らないのかもしれない。私が东京へ戻ってしまえば、クレフを知ることはできない。 


           一度でいいからこの人の素颜というものを见たことがあるだろうか。どんな时でも导师クレフである彼が、自分の前で突如素颜というものをさらけ出してくれるか…。 
            







           起こさぬよう、そっと颜にかかった前髪をどかす。同色の瞳は闭ざされており、代わりにそこには长いまつげがあった。 

           海は自身の长い髪を耳にかけ、ゆっくりと前へかがむ。髪の先がクレフに触れぬよう気をつけ、颜を近付けた。 







           微热の宿る、ほんのりと暖かい頬。 







           あなたが见せた、唯一の素颜を私は知っている。 

           ほんのりと赤みがかった頬と、体に宿した微热。 


           そしてその无垢な寝颜。 




            

           今日ここに来たのは、私だけの秘密。 


           あなたの頬にキスを落としたことも、私だけの秘密…。 






           クレフもまた、私のことをあまりよく知っていないのかもしれない。私があなたの頬にキスを落とすなど想像もしないでしょう。でも私はあなたのように伟くもないし真面目じゃないから、あなたよりかは素颜を覗きやすいんじゃないかしら。 


          「……」 


           もうちょっと気长に…クレフのことを知るのもいいかもしれない。何気ない日常から偶然の切っ挂けで知るのもいい。そういう时こそ彼の本当の素颜と出会えるかもしれないし、朗报のようで面白い。 








           唇に残る、ほのかな暖かさ。 



           私だけが知る、あなたの体温…。 






           今日ここに来たのも、あなたの頬にキスを落としたことも秘密。 


           そしてなりよりあなたに秘密…。


          5楼2007-12-26 13:33
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