弹丸轮舞吧 关注:220,681贴子:3,040,909

【剧透注意】小高和官方人气投票A赏当选者的访谈

只看楼主收藏回复



1楼2017-04-14 22:07回复
    全日文,有兴趣的可以翻译一下


    2楼2017-04-14 22:08
    回复
      マイナビニュースでは、2017年1月12日にスパイク・チュンソフトからリリースされたPlayStation(R)4・PlayStation(R)Vita専用ソフト『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』とのコラボレーション企画として、キャラクター人気投票キャンペーンを行いました。今回はそのA賞として実施された超高校級のインタビュアー体験「『ダンガンロンパ』クリエイターズインタビュー」をお届けします!
      ※このインタビューは、ゲームの展開における重大な"ネタバレ"を思いっきり含んでいます。ゲーム本編をクリアしてから読まれることをオススメします。
      A賞に当選したFさん(20代・男性)の職業はなんとゲームプランナー! 自身がゲーム業界を目指すきっかけにもなったという『ダンガンロンパ』への熱い思いをもって応募してくれました。インタビューには、シリーズの企画・シナリオを手がける小高和剛さん、プロデューサーの寺澤善徳さん、ディレクターの佐々木駿さんが登場。同じくゲームの作り手として、さらに『ダンガンロンパ』フリークとしての視点から、ディープな質問が次々と飛び出しました。
      ――普段はゲームプランナーをやっているのですが、今日はファン代表として3人のお話を聞ければと思っています! よろしくお願いいたします。まずはあらためてみなさんそれぞれの役割を教えていただけますでしょうか。

      寺澤:プロデューサーやディレクターはどこまでやるかの差こそあれ、ほかのゲーム会社と大差ないと思います。うちの場合のプロデューサーの仕事は、全体をとにかく見ることですね。ゲームはもちろん、プロモーションやライセンス事業も。すべてに対して目を光らせるのと、あとは責任をもつという立場ですね。具体的な仕事は全部雑用(笑)。みんなからいろいろ言われて、「わかりました、これ調整しておきます」というのがプロデューサーの仕事なので。
      小高:スパイク・チュンソフトの顔ですからね。一番キャリアも長いので。もう会社の中でもかなり古株じゃないですか。
      寺澤:そうですね。もう18年目くらいになるのかな。
      小高:ゲーム業界は何年目ですか?
      寺澤: ゲーム業界だと20数年いるかな。
      小高: もうスーファミのころからですよね。じゃあ、はい! ディレクター。
      佐々木:僕はプランナー出身なので、資料作成とかアイデア出しがメインの仕事としてありつつ、全体のスケジュール管理とか進行管理とか各セクションをつないだりとか、あとは機材を管理したり雑用とかもいっぱいやったり……。
      小高:みんな雑用やってますね(笑)。
      寺澤:開発にかかわる雑用をやるのがディレクターで、もう少し広い全体の雑用をやるのがプロデューサーですね。
      ――ゲームによってはディレクターがシナリオを書いたりすることもあると思うのですが、『ダンガンロンパ』ですと小高さんがいらっしゃるので、そこはどんな役割分担になっているのでしょうか。
      佐々木:僕はお飾りディレクターなので……(笑)。作品の方向性や企画の原案などを出すのも小高の役目で、最終的なジャッジは彼に求めるので総合監督としての立場にいてもらっています。僕は実際の開発に行く前にそれらの要素をいい具合にしてもっていくというところでしょうか。
      寺澤:プランナーとしての仕事と、それぞれのスタッフの進行管理などプロダクション・マネージャーのような仕事をディレクターの佐々木が見ていて、小高が監督として好き放題言う(笑)。それが僕らのチームのスタイルです。
      小高:会社によってディレクターの仕事は違うと思うんですけど、うちの場合はお金の管理とかスケジュールの管理とかちゃんとできないとダメなんで。僕はそこができないので、ディレクターはやらない(笑)。そういうところは「知らない!」って言っちゃう。
      寺澤:時間もお金も彼に任せていると湯水のように使っていくんで(笑)。
      小高:まずは遊ぶところから始まる!というね。
      ――じゃあ基本的に小高さんが頭の中で全部考えてという感じなのでしょうか。

      小高:きっかけだけの場合もあります。ですが、思いついたことは全部言いますね。でも逆に現場のほうから意見が出てくることもあって、特に『ニューダンガンロンパV3(以下『V3』)』はアニメと並行してやっていて僕も抜けることが多かったこともあり、「いつの間にかこんなモードも入ってる!」ということもありました。
      それで「これは絶対にやだ!」と思ったらもちろん言いますけど、でもシリーズ作になってきたので、最近ではそれぞれのスタッフがそれぞれの『ダンガンロンパ』らしさを考えてくれるようになりました。そういう意味で『V3』は心強かったですね。
      ――先ほど「こんなモードが入ったんだ」というお話がありました。『V3』ではミニゲームや、ノンストップ議論につながる「議論スクラム」などがありましたけど、そういったところは小高さんではないということでしょうか?
      小高:あれは最初からだよね。
      佐々木:そうですね。最初の最初にプロットとかもありつつですけど、どういうシステムを入れるかというところをプランナーが企画会議の場でどんどん出して、小高もその場にいてみんなで決めていくという感じですね。
      小高:でもおまけゲームのほうとかはまったく見てなかったので、いつの間にか「すごろく」になってる!というのはありましたね。最初は某野球ゲームの育成モードだったのに……。
      ――『野球ゲームの育成モード』!?
      小高:ですがいろいろと問題が起き……。
      寺澤:権利的な問題でね(笑)。
      佐々木:がんじがらめでしたね……(笑)。


      4楼2017-04-14 22:10
      回复
        「ダンガンロンパ」はどうやってできた?
        ――次に、僕が一番お聞きしたかったところでもあるのですが、『ダンガンロンパ』というゲームがどのようにして生まれていくのか。さっき企画会議のお話もありましたけど、例えばゲームを作るきっかけとして「オチ」から話を考えるのか、それともシステムから考えるのか。どこから考え始めて、どう膨らんでいったのかというところをお聞きしたいのですが。
        小高:これは『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生(以下『1』)』の時か『V3』の時かによって違いますね。
        ――では『1』からお伺いしてもいいでしょうか。
        小高:もう記憶の糸を辿りながらなんですけど、最初はオリジナル企画を作りたいという思いがありました。そこで「安く作れる」という理由からアドベンチャーゲームの企画を立てたのですが、それがどうもイマイチで、あんまり「これ!」というのが出なかったんですよ。でも、その時にふと「高校生たちがバトルロワイヤル風に殺し合いながら推理ゲームをやったらおもしろいかもな」というアイデアが浮かんで、そこから企画書にしていきました。
        最初の時点では「人狼」っぽいニュアンスを入れたりとか、ミニゲームで謎を解いていくみたいなのを書いていたんですけど、そのミニゲームの一個としてニコニコ動画みたいな画面で言葉が飛んで、それを撃つみたいな。それをメインモードというより、今で言うと「ひらめきアナグラム」のようにして入れていました。
        それで、僕が企画書でそこまで書いたあとに、僕と『ダンガンロンパ』を立ち上げた菅原(隆行)というゲームプランナーと、小松崎(類)というキャラデザイナーが入ってきて、3人で企画を揉んでいるうちに、菅原が「これをいっそメインモードにしたほうがいいんじゃないか」ということで「ノンストップ議論」が出来上がりました。
        それと同時に、「アドベンチャーゲームは安く作れるけど売れない」という定説が当時あったので、いかにアドベンチャーゲームじゃなくさせるかという課題がでてきて、そこで考え出したのが「ハイスピード推理アクション」という言葉です。「ノンストップ議論」がメインモードになっていて、アクション性が強いから「ハイスピード推理アクション」って言ってもいいんじゃないかと。
        あとはアドベンチャーゲームというと、背景と立ち絵を2Dでやるというのが地味なんじゃないかということで、学校内を3Dにして、2.5Dという中間の見せ方を考えました。そしてそれをわかりやすく見せるために、最初の桑田(怜恩)が「おしおき」されるところを映像で作って、ある程度要素ができたところでそれをもってプレゼンして、企画として立ち上がったという経緯ですね。ざっくり言うと。
        寺澤:最初はそういう意味だと、高校生たちが殺し合うという世界観とシチュエーションはあったと。そこに対してアドベンチャーじゃなくてアクション性の入った新しいゲームシステムでやりましょうというのが生まれて、本当のシナリオとかはそのあとから小高が作っていったという感じですね。
        小高:だから最初の時の作り方はけっこうみんな疑心暗鬼でしたね。菅原が「推理ゲームにアクション要素が必要なのか?」と言い出して、「お前がこれをメインモードにしようって言ったのに……」と思ったりとかして。キャラデザとか背景作っている人たちも「このゲームの世界観がわからない」とか。
        そんな時に僕は「サイコポップだ!」って説明していました。でも「だからサイコポップがわからない!」みたいなやりとりがあって、みんな本当に手探りでやっていましたね。ちょっと調子に乗った言い方をすると、僕は当時シナリオさえ読んでくれればある程度おもしろさはわかってもらえるという気持ちはありました。
        だから資料をそろえて説明するというよりも、ゲームの一番軸となるパートのシナリオを実際に読ませて理解してもらおうとしました。そんなことをやって1・2章までやったところでジェノサイダーというキャラクターが出てきたりとか、この作品はそういうぶっ飛んだものなんだというのを段々みんながわかってきてくれて、そこからやっと、それまで完全に手探りだったものがなんとなく「こういう方向性でいけばいいんだ」というのをやっとわかってくれたという感じですね。
        小高:でも、ここを触らないとずっとボケっぱなしで回収せずみたいになっちゃうので、こういうインタビューがあってよかったかもしれないですね。
        ――今の話の流れですと、『1』は1章・2章と順番にできていったものなのですか? てっきり「オチ」を決めてからそこに向けて作られたのだと思っていました。
        小高:もちろん1章・2章に取り掛かる前にプロットは全部できていたんですけど、プロットって結局あらすじしか書いていないので、それだけだと作品がもっている細かなテイストまでは伝わらないというか。話の流れはわかっても、醸し出す空気とか、じゃあキャラクターはどんなやりとりをするかというところが見えてこない。
        「これコメディに見えるけどシリアスもあるの?」という作品の基本的なところもそうですけど、どんなふうにコメディとシリアスが共存するのかとか、モノクマはどんなふうにしゃべるのかといったところは実際のセリフにならないと理解しづらいというところがあっと思いますね。なので、作品作りの中でシナリオがちょっとだけ先行していて、それを目指してみんなで作っていくという感じでしたね。
        寺澤:『1』で一番苦労したのは絵作りでしたね。絵は最後までなかなか決まらなかった。けっこう作ったものを捨てたりしていましたね。
        ――そういえばモノクマは最初「クマ」ではなくて「人体模型」だったと聞いたことがあるのですが。
        寺澤:それはもう、初期も初期ですね。
        小高:モノクマは小松崎に頼んで、実質5分くらいでできたキャラクターなんです。その唯一の捨てネタが「人体模型」で、「人体模型でもいいんじゃない?」みたいなノリで描いた程度のやつですね。でも「人体模型じゃなくてクマにしよう」とすぐに翻ってモノクマができた感じです。
        小高:プロットはできてました。だから、あの段階で主人公の赤松楓が死ぬというのも考えてはいましたね。主人公を被害者にすることは簡単にできるんですけど、逆に主人公を犯人にするトリックを本当に作れるかなっていうところからです。難しいかなと思ったんですけど、あのトリックができたから、これは絶対にやりたいなと。
        ――確かに「人体模型」だったら、モノクマも今ほど人気はなかったかもしれないですね(笑)。
        小高:『V3』は『1』『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園(以下『2』)』をやってきたスタッフがほとんどだったので、いままで作ってきたものが参考資料になりました。逆にシナリオが遅れてはいたんですけど、なんとなく舞台はこんな感じだろうというのをみんなが認識することができるようになっていて、僕がいなくても佐々木とかが指示を出してくれていました。
        ――『V3』では「オチ」は早い段階からできていたのでしょうか。
        小高:いつも大体そうですけど、プロットでは必ず「オチ」まで書いてしまいます。そしてプロットを書きながら、どんなキャラクターを出そうかみたいなことを考えます。プロットができている時点では章ごとの事件のテーマはなんとなく見えているので、プロットとキャラクターが落ち着いてきたところでトリックの詳細を考えていくという流れで『1』『2』『V3』も作ってきました。


        5楼2017-04-14 22:16
        回复
          『V3』に込めた真意
          ――実際、『V3』へのユーザーからの反応は怖くはありませんでしたか? 今までのファンからすると衝撃の内容でもあったと思うので。
          佐々木:怖いというより楽しみでしたね、僕としては。賛否両論あるのはそもそもわかっていましたけど、僕もチームのみんなもこれがおもしろいと思っていましたから、そこでネガティブな意見が出たとしてもいいんじゃないかなと……。
          小高:寺澤さんはどうでしたか? でも『2』のゲーム世界のほうが反対してましたよね。それはすごく覚えてる。
          寺澤:そうだね。その時は少し反対したけど、『V3』はほとんどなかった。「いいオチ考えたね」って。「よくこんなオチ考えるなコイツ」と思いました。
          小高:オチについては、社員のひとりから、ある感想を貰ったのですが、結果を振り返るとそれが一番正しかったなと思うんですよ。見せたその当日は「これはちょっとどうかと思います。正直、ユーザーはガッカリすると思います」という感想を送ってきたんですけど、一日たつと「一日考えたら意外とアリだと思います」って来たんですね。発売したあとのユーザーの反応もだいたい同じではあるなという気はしましたね。
          寺澤:やり終わってすぐのテンションで書くと、評価も低くなってしまうみたいな…ね(笑)。
          小高:これって"ネタバレあり"にしちゃっていいの?
          ――ファンは"ネタバレあり"のところを聞きたいと思います!
          小高:今回は、『V3』を遊んだユーザーを今までとは違う土俵に立たせたかったんですね。『1』『2』は、「苗木くん頑張れ」「日向くん頑張れ」という感じでユーザーは結局は傍観者なんです。「苗木くんにとってすごく悲しい絶望だね、でも私は関係ない」みたいな傍観者の立場でプレーしていたんですけど、『V3』は3作目ということもあったので、ちょとそれとは違う立ち位置にユーザーを立たせたかった。立ち位置が変わればプレーする感覚も変わるはずだと思って、マンネリというか同じ感じにならないのではないかと。もっと最原たちと同じ立場に立たせたかったんですね。
          最原たちは、「いままで自分たちが信じてきたものは全部フィクションでした、残念でした」となって絶望する。同時にプレーヤーたちも、「あなたたちが好きな『ダンガンロンパ』は全部フィクションでした、残念でした」となって同じく絶望する。でもそこからフィクションだとしても、「実際に心を動かされたりとか、自分を育ててくれたものは真実なはずだ」ということで一緒に敵を論破してほしい、敵を論破することで絶望から希望をつかんでほしいという気持ちがあったのでああいう風にしました。
          プレーヤーと最後シンクロさせたかったんですけど、シンクロさせた上での絶望がデカすぎたというところもあるのかもしれないですね。でもそれは最原が感じている絶望と同じだし、苗木とか日向たちもそう感じていたと思うので、そこにプレーヤーも立ってほしいという願いはありました。
          ――そこのシンクロなんですね。僕はちょっとゲームに怒られているような気がしてしまって。
          小高:そうですね。そう感じている人もいるとは思うんですけど、そんな気は全然ありません。全く別の世界として切り離したところ。あの世界における視聴者であって、それがイコールプレーヤーとは定義していません。あっちの世界ではすごい人気なんですよ。こっちの世界ではそうでもないけど……(笑)。そういう仕掛けのためにあれをやりたかったというのが一番大きいですね。
          それが「フィクションと現実を変える」というテーマとも結びつくので。それを思いついたときに、あの結末はぜひやりたいなと。そういう信念があったので、確かに辛い内容にはなるのでユーザーがそれを受け止めきれなくても仕方ないなと思いつつ、そこからちゃんと論破してくれたユーザーたちにとってはめちゃめちゃ刺さる作品になるんじゃないかなというところがあったから、そんなに怖くはなかったですね。ある程度覚悟はしていたし。
          ――『ダンガンロンパ』のスタンスとして、全員に受けるものよりも、「一部のユーザーにものすごく刺さって人生を変えちゃうほど心を動かす作品」という印象があります。
          小高:もちろんベストは全員が「賛」で、なおかつ全員の人生を動かす魔法のような作品ができればそれがいいと思いますけど、ただ『ダンガンロンパ』って最初からちょっと尖った作品ですよね。ほかにないものを目指してきて、そこに対してファンの人たちも絶対にいると思っていています。今回もそういうファンの人たちは応援してくれるはずだと信じてやってました。覚悟してたと言いつつ、『ダンガンロンパ』ファンの人たちは賛成してくれるかもしれない……と淡い期待を抱いてましたけど、さすがにそうはいかなかったですね。
          寺澤:その期待は裏切られたね(笑)。
          小高:奇跡起きるかも!?と思ったけど、そこは想定通りという感じでしたね。
          ――『2』の時の反応はどうだったんですか?
          小高:『2』はむしろ王道の展開をしているので、褒める声は大きかったですね。『1』のほうがもっとフワッとして絶望も希望も内包した感じで終わっていたんですけど、『2』はハッピーエンドに近い終わり方だったので、そこからの落差もあったんでしょうね。あの『2』の終わり方も『ダンガンロンパ』の一つですけど、『1』も『V3』の終わり方も僕の中の『ダンガンロンパ』なので、そういうふうにいろんな味を楽しんでほしいなという意図があったので、それは達成できているのかなと思っています。何年後かにまたやり直してみたらまた違う味がするみたいな。同じ味がしちゃったら、ただシリーズを重ねるだけになっちゃうので。それは作り手として絶対に変えたいなと思っていました。


          6楼2017-04-14 22:17
          回复
            気になる次の構想は!?
            ――まだ決まってない部分もあると思うのですが、今後の展開はどんなふうにお考えなのでしょうか。ファンだと、例えば「天海蘭太郎が主人公の『V2』が見たい」という声もあるかと思うのですが。
            寺澤:確かに、「天海の前回のコロシアイはどういうのだったの?」とか、小説でも漫画でもいいから出してほしいという声は聞こえてきてますね。

            ――ちょうどアニメの『絶望編』みたいな作品を望む声もあります。
            寺澤:その気になったら書いてくれるんじゃないですかね。
            ――期待してます!次の質問なのですが、『ダンガンロンパ』はユーザーの予想を裏切る展開を仕掛けている印象があります。ファンとしては「今度もどこかで予想を裏切ることを仕掛けてくるんじゃないか」と構えてしまうところもあるのですが、その状況下でも予想を超える展開で心を動かすために意識していることはあるのでしょうか
            小高:軸はミステリーなので、想像通りのものにしちゃったらだめだというのは絶対的にあります。かといって予想を裏切りたいばかりに賛も否もない、感動がなにもなくなっちゃってもいけない。そこはもう両立するようになんとかするしかないですよね。
            それと、普通のゲームでは開発期間が長くても最初に考えたものが基本となってできていくものなんですけど、『ダンガンロンパ』はいい意味でも悪い意味でも思いつきをけっこう入れていくんです。例えば6章とかね。
            佐々木:そうですね。あの辺は本当に要素としてはプロット上には何も書いていなかったものが多かったりして。例えば学校が崩壊するといったところですね。シナリオを描き始めてから(小高さんが)「壊したほうがいままでと違うと思う」と言い出して、「そうですね」と。
            小高:そういう意味で、長い制作期間をフルにアイデア出しにも使いながら作ることができる。いい意味で言えばね。悪い意味で言うと、コストの計算ができない(笑)。シナリオを書きながらでも、出来を見ながらでも予想を裏切る形にしたいなということは常に考えていましたね。『V3』の5章のトリックとかもそうでした。
            佐々木:あれはテーマだけ最初渡されて……。
            佐々木:トリックのテーマとして、「加害者と被害者が協力するからこそ成り立つトリックを考えて」と言われて、そこからほかの3人のプランナーと集まって一か月くらいアイデア出しを重ねて、作って見せましたね。
            小高:だから最初は全然違うトリックだったもんね。
            佐々木:最初は弓矢を二人で引くというトリックでした。片手同士しか使えないケガを負った状態で、それぞれが弦と握の部分をもって、加害者側から引かれて刺さるという。
            小高:あれはマップ的にもしんどいし、5章としてはちょっと物足りないかもしれないという結論になりました。ドラマ的にも少し足りないということで、もう一回揉み直した結果、ああいう風になったという感じですね。
            佐々木:エグイサルも最初はあの用途は考えていなくって、たまたまうまく使えてよかったなって。

            小高:5章で出てこなかったら、本当になんだったんだあれは!?みたいになってたね。ただのモブというか、意味がわからない機械(笑)。だからまあ自分たちでも作りながらも、これがベストなのかということは考えながらやってますね。
            寺澤:でもそれはシリーズを積み重ねて成功した経験があるからこそできることであって、『1』の時は小高もいろんなところで妥協してくれていたし、スケジュールとかコストを考えて、バランスを見ながら相当作ってくれていましたね。
            小高:そうですね。ただ、シリーズものならではで、『1』はある程度妥協してもいけるんですよ。妥協しても大丈夫なアイデアを考えられるんですよね。その時にはアイデアがまだたくさんあるから。それをどんどん食いつぶしていくと、最後のほうはなくなってくるんですよね。だから「もうこのパターンしかない!」ってやつになっちゃって、そうなると「コストもクソもあるか!」みたいになる。
            寺澤:過去にやったことが足かせになるんだよね。同じことはできないから。
            小高:だからもう「コストを見つつの新しいものは無理だ!」ってなっちゃって、選択肢がどんどん限られてきちゃう。そういう意味ではだんだん『1』『2』『V3』といくごとにコストがかかるネタを選ぶようになっちゃいました。そういう意味では『1』は偉大だなと思ったんですよね。ああいうソリッドな感じで、ネタも大きく広げないけどグサッといく鋭い感じのものもあったので。
            ――今あえて『1』を作り直すとしたら、追加したい要素はありますか?
            小高:そう思ったものは『2』やそれ以降の作品に入れていますね。強いて言うなら、もう少し犯人をわかりにくくしたいかな。『1』の時はめっちゃ簡単にわかっちゃうんで。簡単にわかるって指摘も多かったですね。だから『2』『V3』はわからないように作っています。
            ――確かに今回初見でわかるものは一個もありませんでした。
            小高:真宮寺(是清)くらいかな、ちょっとわかりやすいのは。あれも2章でマジックショーを舞台にしていて夢野(秘密子)が犯人じゃなかったというのを一つはさんでいるので、オカルトを舞台にしていても真宮寺が犯人じゃないと思ってくれるんじゃないかという狙いがあったので、あれはあれでアリにしました。
            ――夢野は完全に死ぬ枠だと思っていました。過去作でもああいうかわいらしいキャラクターはそんなに生き残っていなかったと思うのですが、あえて生き残らせた意図はあるんですか?
            小高:結局、『2』の九頭龍(冬彦)もそうなんですけど、仲間の死を乗り越えて成長するぞ!という気持ちをもったのに殺すのはちょっと……。それも予想を裏切ることにはなるんだろうけど、そんな形で裏切りたくはないなと思いましたね。成長しきって死ぬんだったらいいんですけど、成長するぞ!という矢先に死ぬのは少し露悪的すぎるかなという気がしたので。だから『V3』も3章までやってもらったら、九頭龍の例もあるし夢野も生き残るぞと思ってもらえたんじゃないですかね。
            寺澤:いやでもこんなこと言っていますけど、次の作品があったらそのやり方で殺すと思いますよ(笑)。
            小高:かもしれない……(笑)。
            ――次に主人公について、ネタバレなので最原終一が主人公ということにしてお伺いしたいのですが、これまでの主人公はわりかし感情移入しやすいキャラクターという印象があります。最原は過去2作とは明確に差別化されている印象があるのですが、生み出す際にどのようなことを意識されましたか?
            小高:"成長"ですかね。成長する主人公というのを意識しています。『1』の苗木は登場した時は気弱だけどかわいいという特徴があるので、なんか最初からかわいいんですよね。でも最原はもっと自分に自信がなくて、プレーヤーが自分と同率か、ちょっと心配するキャラクターにしたかったんですね。キャラクターを考えるときには、赤松(楓)からバトンタッチされるとか、百田(解斗)と仲良くなるけど思いを託されるという展開を考えていたので、だったらどんどん成長するという風にしないといけないなと。最原で一番意識したのはそこですね。担当した林原(めぐみ)さんも相当それは意識してくれていて、1章とかめちゃめちゃ弱いよね?
            佐々木:そうですね。最初と最後で一番口調が変わったキャラですよね。

            小高:1章の時点で聞いたときは、スタッフのあいだでも「こんなに弱くて大丈夫か?」という声もあったんですけど、6章までいくと「完全に男になってる!」と印象を変えてくれました。その割には「ブレインドライブ」では頭の中でコールガールをひいていったりとかして、ド変態な一面もあったり。何を考えているんだコイツの頭は?っていう感じですよね。
            ――キャラクターを作る際にはどんな風にして決まっていくのでしょうか。
            小高:基本はプロットが出てきたあたりで、キャラクターの外見や特徴など思いついたものをできるだけ書いて、それを小松崎に渡して、上がってきたデザインをもとにまた話してという感じですね。だいたい6・7稿までいきます。スムーズにいって2・3稿。話し合いにもそんなに人を入れていなくて4人くらいで決めていますね。
            寺澤:『1』の時はけっこうみんなで話し合ったんですけど、シリーズを重ねてきて、いろんな人の意見が入るよりも、作りたい人のイメージがちゃんと形になったほうがいいだろうと。オレなんか最終稿しか見てないですからね、全然見せてくれないから(笑)。
            小高:そこはどのタイミングで見せたらいいかわからなかったというのと、全部がそろって出てきたときに、そのバランスを見てほしかったというのもあるんですよね。
            寺澤:そのへんのバランスの話は、『1』でも相当やってきたところですね。
            ――今回一番修正が多かったのはどのキャラクターなんですか?
            小高:王馬(小吉)かな。あと天海もけっこう時間がかかった気がする。でも全体的に今回は『2』よりもスムーズにできたかな。
            ――『2』の時は苦労されたんですか?
            小高:『1』の成功が前提にあって、大神(さくら)みたいなキャラクターを入れてほしいという無茶な要望がきたりしたので。あんなものはできないんですよね。ああいう"発明"って感じのキャラデザが一回できると『2』のときもほしくなるんですよ。それはすごい難しくて、一応枠はとっておいたんだけど、どうしてもできないし、やっても「またあそこを狙った感じ?」というのが透けて見えるのでいっそあきらめようと。
            『V3』ではそういうところは最初から目指していませんでした。星(竜馬)もおもしろ枠として入れているわけじゃなくて、かわいらしいけどハードボイルドなキャラクターとして作っています。一方で白銀とか天海みたいな特徴がないけど美形みたいなキャラはかえって時間がかかったりしますね。足し算をしたくなっちゃうので。特にいろんな人の声が入ると足し算されたキャラデザになりがちで、そこも会議にあまり人を入れない理由ではあります。僕はあまりそういう足し算されたキャラデザが好きではないので。だから思い切って最原なんかは帽子をかぶって根暗、みたいなね。
            佐々木:最原はけっこう修正がありましたよね。何回やっても日向とか苗木になっちゃうというのがあって、その差別化は意識していた気がします。


            7楼2017-04-14 22:19
            回复
              日语废的末日


              8楼2017-04-14 22:41
              回复
                人気投票企画の結果を受けて
                ――続けてキャラクターのところで、今回の人気投票の結果はどうでしょう?

                小高:春川(魔姫)が低い!っていうね。だからウソです、この結果は(笑)。
                佐々木:そうですよね。生き残りランキングでは高かったのに。
                小高:やっぱり百田とくっついたからですかね。あと真宮寺が低いというのがショック! このキャラクターの気持ちよさが僕はたまらない。デザイン的にもすごい好きなんですよね。でもいいキャラですよ、全部。たぶん『ダンガンロンパ』を通じて一番成長したのって小松崎なんですよ。
                『1』のときとかは初めてのキャラデザインで、寺澤もそうだし、僕ももっともっと意見を言っていました。でも小松崎もだんだん自分の中での理論ができてきて、今は打ち合わせをするといっても彼に投げっぱなしですよね。逆に向こうに考えてもらったほうがおもしろかったりするので。だからこんな風にキャラクターが人気になるのは、小松崎の力だと思いますね。
                寺澤:まあ今回のランキングは絵的なものだけじゃなくて中身も含めてのランキングだからね。
                小高:(夜長)アンジーは見た目だけだと人気は高かったんですけど、僕が頑張らなかったということですかね(笑)。小松崎はいい仕事したが……という感じですか。白銀はまあしょうがないとして。
                寺澤:春川と百田はもうちょっと上に行くかなと思ってましたね。春川はほかのランキングでは上位にいったりするけど、百田は総じて低いんですよね。発売前はもう少し百田は人気出るだろうって思ってたんですよ。
                小高:どうなんですかね、暑苦しいんですかね? 百田みたいな三枚目キャラは『幽遊白書』の桑原みたいでけっこう好きなんですけど。天海が6位というのは、やっぱり顔かと……。
                佐々木:なにもしていないのに……。
                小高:まあ、いいものを匂わせてるからじゃない? 前の生き残りでどうやって生き残ったんだとかいう。でもどのキャラも人気を出そうと思っては作っていないですよね。気に入られようとするとどうしても似ちゃうので、それよりもあるべき方向に特徴を伸ばしていくのを重視しています。
                ――先ほど小松崎さんに要素を渡すとおっしゃっていましたが、そこにはどんなことが書かれているんでしょうか。
                小高:思いつくことは全部ヒントとして書きますね。「コイツは神様を信じてる」とか、キーボだったら「ロボットなんだけどドジでかわいらしい」とか。入間(美兎)は「ドSとドMをいったりきたりする」みたいなことと一緒にセリフも渡しましたね。そういうところを小松崎も意識してくれて、例えば百田も最初ちょび髭はなかったんですよ。でも目指す三枚目みたいなところをやるためにはちょび髭あったほうがいいんじゃないみたいになって、スーツの色も最初は黒でもっとかっこよかったんですけど、もう少し抜けた感じにしたほうがいいということで変な色の服(笑)になりました。
                ――キーボはキービジュアルはめちゃくちゃかっこよかったのにドジなキャラクターという設定でした。これは最初から決まっていたのでしょうか。
                小高:キャラクター性は決まっていたけど、キービジュアルは逆にめっちゃかっこよくしようぜ!みたいなね。でも6章ではかっこいいですよね。あのムービーも知らないあいだにできてたな。
                佐々木:バリーンって壊れてくるところですね。シナリオにはキーボがわっと登場してくるということがちゃんと書かれていたんですけど、あそこまでやっちゃうのはデザイナーの性(さが)なんですかね(笑)。
                小高:こんなに本気出すとは思っていなくてびっくりしちゃった。
                ――では基本の部分は小高さんが作って、それをスタッフのみなさんで広げていくという感じなんですね。
                小高:だからある意味、『ダンガンロンパ』のチームでは、言われた通りだけしかやらないという人はいないんですね。僕ももっと雑な振り方するので。
                佐々木:そうですね。でもなんとなくみんなの中にも『ダンガンロンパ』でやっていいこととダメなことの範囲がわかってはきているので、その中で最大限自分がおもしろいと思うことをやろうとしているチームになってきましたね。もう終わったけど……(笑)。
                ゲーム業界を目指す人へ
                ――僕は『2』をやって、それもあっていまゲームプランナーとしてこうしてお話を聞かせていただいているというのもあるのですが、同じように『ダンガンロンパ』をプレーしてゲームを作りたいと思っている人もいるのではないかと思います。
                寺澤:業界を目指してもらえるきっかけになるタイトルになってるんだったらすごい幸せなことですよね。
                小高:でもこんなに自由に作っていいんだって思う人はいるかもしれないですね。
                寺澤:まあほかのゲーム会社さんが作っている王道の作品にはこういうのってやっぱりないじゃないですか。万人受けするものを作ったほうがいいという風潮の中では、作っていいのか悪いのかといったら、「悪い」ということになるとは思うんですよ。でもそうじゃないんだよ、作ってもいいんだよという姿勢はメーカーとして見せることができているんじゃないかなということは思っています。
                小高:もちろん理想をいえば全員「賛」のゲームになればいいなと思ってましたけど、こういう賛否両論なゲームがきょうび生まれるというのもなかなかないなと我ながら思いますね。お客さんってすごく大事なんですけど、ものを作るのはサービス業であると同時に自分を出さなきゃいけない。常にそのはざまで、今の時代はサービス業としての側面がどうしても強くなっちゃうんですけど、ある意味そっちの声を全然聞かずにというか、自分が作りたいもの、おもしろいと思うものを作っていって、それがナンバリングで出せるというのは環境含めてレアだなと思いますね。
                寺澤:業界全体を見てもこういう環境は多くはないので特殊性はあるのかなと思いますよね。
                小高:ゲーム業界の人からは「『ダンガンロンパ』もう作れないんじゃないですか?」ってよく言われますよね。「なんでIPを自らつぶそうとするの?」とか「ああいう風なオチにしたのはすごくおもしろいけど、よく会社OKしたね」って。
                寺澤:まあでもそういうことは企画をGOしたところである程度覚悟はしていましたからね。もうこれでシリーズ終わってもしょうがないみたいな。
                小高:気分としては「この一球で肩が壊れてもかまわん!」という感じで、それで完投させてもらえるのはなかなかないですよね。
                寺澤:先の先まで考えるような会社だったらあれは出ないと思うんですよ。「次は白紙!」と思ってやるからできるところではあるし、白紙だから新しく次が描けるという逃げ道でもある。そういう覚悟はいつも必要なのですが、結果としてはいつもやってよかったなと思えてはいるので幸せなことですね。まあマイナビさんのインタビューですし、最後は「ぜひスパイク・チュンソフトに来てね!」ということで締めましょうかね。
                ――ありがとうございました!


                9楼2017-04-14 22:43
                收起回复
                  前排?


                  IP属地:广东来自iPad10楼2017-04-14 22:48
                  回复
                    坐等翻译


                    来自Android客户端11楼2017-04-14 22:50
                    回复
                      前排等完整翻译,顺便说一下有段貌似是说小高自己觉得真宫寺官投排名太低了


                      IP属地:江苏来自Android客户端12楼2017-04-14 22:59
                      收起回复
                        修正最大的角色是小吉和天海,魔姬真宫寺人气低,天海人气因为脸六章不是为了婊玩家


                        IP属地:湖南来自Android客户端13楼2017-04-14 23:07
                        收起回复
                          我记得今天在微博看到小高对最原的闷骚色狼属性盖章了


                          IP属地:福建来自Android客户端14楼2017-04-14 23:09
                          回复
                            港真真宫寺官投低还不是小高自己玩坏了


                            IP属地:江西来自Android客户端16楼2017-04-14 23:12
                            回复
                              等翻译…
                                 --是教堂的钟声还是遥远的回音,你我擦肩而过,带起飞扬的尘埃。


                              IP属地:北京来自Android客户端17楼2017-04-14 23:19
                              回复