日语美文吧 关注:20贴子:27
  • 3回复贴,共1

【名人書評】〈花〉の構造

只看楼主收藏回复

書評
〈花〉の構造(こうぞう)―日本文化の基層(きそう) [著]石川九楊
[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト) [掲載]2016年06月26日 [ジャンル]文芸
■漢字とひらがな、相互(そうご)作用の妙(みょう)
 花、はな、ハナ……。漢字、ひらがな、カタカナの三つの文字体系を併用(へいよう)する日本語の特性が、いかに日本文化を特徴(とくちょう)づけてきたか。著者は日本語の成立過程(かてい)を辿(たど)り、万葉集(まんようしゅう)から現代歌謡(げんだいかよう)まで豊富(ほうふ)な事例(じれい)を引きつつ考察(こうさつ)を重ねる。
 たとえば〈花〉の漢字は立花を象(かたど)った「華(はな)」の略字(りゃくじ)で、西暦(せいれき)約五〇〇年頃に中国の北魏(ほくぎ)で使われ始めた。それが日本に伝わって[hana]の音で口にされていた言葉と出会い、音が通じる「離(はな)れる」「端(はな)」に連(つら)なるイメージを担(にな)うようになる。散華(さんげ)=別離(べつり)に至るぎりぎりの端に咲く〈花〉の美しさを想(おも)う美学(びがく)がこうして形作られる。
 日本文化を漢字とひらがなの二つの中心を持つ楕円(だえん)体とみなす視点は著者ならでは。漢字語は深まる内省(ないせい)を支えて宗教(しゅうきょう)や哲学(てつがく)の語彙(ごい)となり、ひらがな語は季節と生命の移(うつ)ろいに寄(よ)り添(そ)い、豊かな感情表現を可能とした。そこで漢字語の思考が膠着(こうちゃく)すると、ひらがな語が動きをもたらし、ひらがな語の過剰(かじょう)な流れ易(やす)さに漢字語がブレーキをかける。
 そうした相互作用のバランスを崩しかねないのが最近のカタカナ語の濫用(らんよう)だ。「クール・ジャパン」を謳(うた)って日本的なものを「ジャパネスク」と言い換えて自己陶酔(とうすい)に耽(ふけ)る。自分たちの生活と未来を危機に晒(さら)す企業社会を「ブラック」と呼ぶ以上の対応ができない……。明治以来、西洋語輸入(ゆにゅう)の道具(どうぐ)となってきたカタカナ語が、今や感情の劣化(れっか)と思考停止を導(みちび)いていないかと著者は警鐘(けいしょう)を鳴(な)らす。
 大学の講義(こうぎ)を元にし、著者独特(どくとく)の日本文化論の真髄(しんずい)を優(やさ)しく語(かた)りかける文体が本書の魅力のひとつだ。しかし、そこでも〈花〉を性愛(せいあい)のイメージに繋(つな)げて論(ろん)じるエロチックな解釈が漢字仮名(がな)交(ま)じり文で書かれて上質(じょうしつ)な節度(せつど)を保(たも)つなど、文字種間(しゅかん)の相互作用こそ日本語の妙(みょう)とする著者の主張が表現形式(けいしき)そのものを通じて示される。そうした「再帰(さいき)的」構図(こうず)にも注目したい。
    ◇
 いしかわ・きゅうよう 45年生まれ。書家(しょか)、評論家(ひょうろんか)。著書に『日本語とはどういう言語か』『近代書史(しょし)』など。


1楼2016-11-22 11:18回复
    帖子申诉回来了很开心


    2楼2016-11-25 09:39
    回复
      😂😂😂😂


      来自Android客户端3楼2016-12-10 16:56
      收起回复