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【官中】连载企画Day to Day—正しい町/三秋縋

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这次活动由讲谈社第三文艺部策划,计划邀请日本知名作家100人,以微型小说或随笔的形式接力传递紧急状态下的日常生活或感受,同时刊登中英文版。

插画:紺野真弓


IP属地:美国1楼2020-07-11 09:32回复
    原文
    〈6月9日〉 三秋縋
    正しい町
    そんなつもりはなかったのに、あなたは反対方向の電車に乗り込んでしまう。いくつかの駅で乗り換え、さらにバスに揺られること数時間、気がつくとあなたは〈正しい町〉にいる。バス停に降り立った瞬間、少年時代の夏の匂いを含んだそよ風が吹き過ぎ、あなたの古い思い出の埃を払っていく。降り注ぐ蝉の声の中に、何か重要なメッセージを聞き取る。初めて訪れるその町を、あなたは自身の故郷以上に懐かしく思う。
     当てもなく歩き、交差点に差しかかる。そこであなたは一目惚れというものが実在することを身をもって知る。彼女は朝顔の柄の浴衣を着ている。歩みに合わせて、赤い鼻緒の下駄が涼しげな音を立てる。左手の薬指に光るそれは、何もかもが遅すぎたことを密やかに、しかしきっぱりと告げている。
     彼女の傍らには当然、指輪の贈り主である彼がいる。彼女を目にしたときと同等かそれ以上の衝撃を、彼はあなたに与える。なぜなら彼はあなたと瓜二つの魂を持っているからだ。外見はそれほど似ていない。話し方だってまるで違う。それでもあなたは、自分という人間の取り得た可能性の形の一つが彼なのだと、一目見たときから確信している。
     正しい町に属するあなたと、間違った町に属するあなたの目が合う。こんにちは、と向こうが挨拶する。それから何気ない調子で言う。「あなたは間違ってしまったんですね」。あなたは肯うなずき、同じように返す。「あなたは間違わずに済んだんですね」。それ以上の言葉は必要ない。二人の人生はそこで交差し、以後二度と交わることはない。別れ際に、彼女が振り向いて小さな微笑みを分け与えてくれる。その笑みがもたらした温かい痛みを、あなたは後生大事に抱えて生きていくことになる。
     来た道を引き返し、あなたは〈間違った町〉に帰り着く。昨日まではそんな名前ではなかったのに。間違った町には色も香りも音楽もない。古い雑誌の一ページのような物悲しい倦怠が、土壌の奥深くまで染み込んでいる。季節の変わり目や何かの記念日、あなたは折に触れて正しい町に、そこにいた正しい自分に思いを馳せる。不思議と、嫉妬の念は湧き起こらない。あの町の本当の美しさを見ることができるのは、あの町を思ってこれほど心を痛めることができるのは、〈正しい町〉の正しさをわかっているのは、自分だけだと知っているからだ。
     明かりを消して、あなたは眠りにつく。せめて正しい夢が見られますように、と祈りながら。
    附链接: https://tree-novel.com/works/episode/beb98e494215178334b605872fa62b8a.html


    IP属地:美国2楼2020-07-11 09:35
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      中文译文
      六月九日 三秋缒
      正确的城市
      你原本并无此打算,却搭上了一班开往反方向的电车。几次换乘后,又随着巴士摇晃数个钟头,回过神时你已身处“正确的城市”。走下巴士站的那一刻,一阵饱含少年时夏天味道的微风掠过,拂去你旧时回忆上的纤尘。四下响起蝉鸣,仿佛阵阵细雨,你侧耳倾听,捕捉某样重要的信息。初次抵达这个城市,你却有一种胜过自己故乡的怀念之情。
        漫无目的地走着,来到一个十字路口。在这里,你亲身体会到什么叫“一见钟情”,原来这种事是真实存在的。她穿着一件牵牛花纹样的夏季浴衣,步履摇曳间,红色带子的木屐发出清凉的声响。那左手无名指上的闪光之物,无声且果决地宣告:一切都太迟了。
        她身旁,自不用说,赠送戒指的人——他也在。他给你带来的冲击,与你看到她时相同或比之更甚。因为,他与你,拥有毫无二致的灵魂。你们外表并不相似,说话习惯也全然不同。即便如此,只看他一眼,你便已确信:他就是你自身的千万种可能之一。
        “正确城市”的你与“错误城市”的你,四目相对。“你好。”他招呼道,接着漫不经心地说,“你终究还是错了。”你点点头,同样回答道:“你终究还是没错。”你们之间,再不需要其他任何话语。你们的人生在这里擦肩,从此再无交集。临别时,她转过头,将一弯浅笑分予你一半。你从今往后的人生,都将分外珍惜地,怀抱着那微笑带来的温暖的疼痛,继续活下去。
        自原路返回,你回到“错误的城市”。明明到昨天为止,它还不是这个名字。错误的城市里,没有颜色没有香味也没有音乐。仿佛一页旧杂志般的悲伤的倦怠,渗入土壤深处。每当季节变换,每当某个纪念日来临,只要一有机会,你的思绪便飘向那个正确的城市,飘向那城市里的正确的你。不可思议的是,嫉妒的念头从不曾涌上心头。因为你知道,能看见那个城市真正的美的人,想起那个城市内心能感知到如此痛楚的人,懂得“正确城市”的“正确”为何的人,只有你一个。
        关灯,入睡。你祈祷着,哪怕只做一个正确的梦也好。
      廖婧 译
      附链接:https://tree-novel.com/works/episode/3d3285c2d0a2db7385c46dc60e8406ed.html


      IP属地:美国3楼2020-07-11 09:36
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        IP属地:美国4楼2020-07-11 09:38
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          IP属地:广东5楼2020-07-11 10:42
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            IP属地:上海来自iPhone客户端6楼2022-05-04 13:35
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              好东西 今天考古居然发现了 万幸啊


              IP属地:重庆来自iPhone客户端7楼2024-08-06 00:35
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