解说・あらすじ
解说
二五歳の仏映画界の新人监督ルイ・マルが、推理作家ノエル・カレフの原作を、自身と新进作家ロジェ・ニミエの共同で脚色、ニミエが台词を书いた新感覚スリラー映画。キャメラは新人アンリ・ドカエ。巻头から巻末までを十曲のモダーン・ジャズで通した音楽はトランペット奏者で作曲家のマイルス・デイヴィスで『メイン・タイトル』『エレベーターの中のジュリアン』『夜警の巡回』等と名づけられた十曲が演奏される。种々の新しい试みによってこの作品は一九五七年ルイ・デリュック赏を得た。「抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手记より」に主演したフランソワ・ルテリエが第二助监をつとめている。出演者は「宿命」のモーリス・ロネ、「现金に手を出すな」のジャンヌ・モロー、「素直な悪女」のジョルジュ・プージュリー、「亲分」のフェリックス・マルタン、「夜の放荡者」のリノ・ヴァンチュラ、「悲しみよこんにちは」のエルガ・アンデルセン等。制作イレーネ・ルリシュ。
あらすじ
未开地开拓会社の技师ジュリアン・タベルニエ(モーリス・ロネ)と社长夫人フロランス・カララ(ジャンヌ・モロー)は爱し合っていた。二人の自由を阻む邪魔者シモン社长を亡きものにせんと、二人は完全犯罪を计画していた。杀害计画実行の日が来た。ジュリアンは拳铳をポケットにしのばせ、バルコニーから手すりに锚つきのロープをかけて上り、社长室に入り、社长を射杀し、その手に拳铳を握らせた。彼は再び手すりから一阶下の自分の部屋におり、何くわぬ颜をして、彼を待っていた电话交换手とビルの管理人と共に、エレベーターでおり、外に出た。しかし手すりに锚つきロープを忘れて来たことに気付き、ビルにかけこみ、エレベーターに乗り、上りはじめたが急に阶の途中でエレベーターは止まってしまった。ビルの管理人が电源スイッチを切って帰ってしまったのだ。ジュリアンは何とか脱出せんと试みたが无駄だった。フロランスとの约束の时间はどんどん过ぎていった。彼を待つフロランスは段々と不安にかられ、彼を求めて夜のパリをさがしまわった。一方、花屋の売り子ベロニック(Y・ベルダン)とチンピラのルイ(ジョルジュ・プージュリー)はジュリアンの车を盗んで郊外に走り出た。车の中にはレインコート、小型カメラ、拳铳があった。前を走るスポーツ・カーについて、或るモーテルに着いた彼等は、ジュリアン・タベルニエ夫妇と伪り、そのスポーツ・カーの持主ドイツ人夫妇と知り合いになった。ドイツ人夫妇の小パーテーに招かれ、いたずらにカメラで写真を撮した后、ルイと共にドイツ人夫妇の部屋を出たベロニックは、モーテルの现像屋へフィルムをとどけ、自分达も、部屋に帰った。そのころ、なおジュリアンを探し求めていたフロランスは、夜の女と共に警察に连行された。同じ顷、ジュリアンは尚も脱出せんとしたが万策つき、やむなく朝を待つことにした。一方モーテルのベッドで寝ていたルイとベロニックは夜明けを待たずに起き、ドイツ人のスポーツ・カーを盗んで逃げようとして见付かり彼等を射杀して逃げ、アパートに帰ったが、今更のように杀したことが怖くなり催眠剤を饮み心中をはかった。ドイツ人夫妇杀しは、宿帐に记载されていたジュリアン・タベルニエ夫妇と云う名と、现场にあった车と拳铳で、犯人はジュリアン・タベルニエと推定された。警察に连れて行かれたフロランスは身分を明し、釈放されたがその时、警部から、ジュリアンが若い娘と共にドイツ人を杀し、逃亡したと云うことを闻いた。朝、エレベーターが动き出し、やっと外へ出られたジュリアンを待っていたのは、身に覚えのない杀人事件の犯人と云うことで、彼を捕える警察の手であった。ドイツ人杀しのアリバイを立证する为には、完全犯罪として计算してやった社长杀しの方が危くなる。警察は、社长は自杀であると思いこんで、専らドイツ人杀しの自供を求めた。一方フロランスはジュリアンが昨夜、车に乗せていた若い娘は花屋の売り子であろうと、彼女の部屋にかけつけたが、若い二人は催眠剤を饮んだが死んではいなかった。フロランスはドイツ人杀しの嫌疑をジュリアンから除く为彼等のことを警察に知らせた。その间に部屋を出たルイは、唯一つの彼等の证拠品であるフィルムをとりに、モーテルへと行った。しかしルイは写真屋の暗室で逮捕された。ドイツ人と共に撮した写真が全てを证明していた。ルイを追って来たフロランスも、社长杀しの共犯として逮捕された。即ち、ジュリアンと共に撮した亲しげな写真が彼等の関系を物语っていたのだった。