「おっじゃましまーす。うあ、すっご――」
「…はしゃがないの。もう何回も来たでしょ」
「だってだって、本当にホテルじゃん、ほぼ。こんなの何回でも驚くって。生活感全然ないよ」
「それ前も言ってたでしょ…」
私は靴を脱ぎ、リビングへ進む。バルコニーに目をやると、愛音ちゃんはすでにスマホを取り出し自撮りを始めていた。
「やっぱりベランダでか、それに高さエグ!人米粒以下じゃん。そよりんよく平気だねー」
「本当に落ち着けないんだね…」
私はできるだけ不機嫌を顔に出す。実際に怒っているのかと聞かれると、そうでもないと思う。でも、ふつうに接したら愛音ちゃんはつけあがる。だから、来てくれてうれしいとか、元気に動き回るところがちょっとかわいいかもとか、そういうことは口には出さない。ていうか考えてもいない。
「飲み物、ハーブティーでいいよね」
「うん、ありがとう。そよりん」
ぴくりと眉毛が引きつる。愛音ちゃんは基本いい子だけど、どうやらこれだけは本気で続けるつもりらしい。それだけ気に入ったということなのだろう。何回言っても意味がないので最近はみんなの前では指摘しないようにしていたが、そろそろハッキリさせたほうがいいかも。
「それなんだけど、やめてくれない」
愛音ちゃんの背中が固まる。
「そ…それって?」
おそるおそる振り向いてくる愛音ちゃんをよそに、私は壁掛け時計を見るふりをした。
「その『そよりん』の呼び方」
接下啦午休或者下班写
「…はしゃがないの。もう何回も来たでしょ」
「だってだって、本当にホテルじゃん、ほぼ。こんなの何回でも驚くって。生活感全然ないよ」
「それ前も言ってたでしょ…」
私は靴を脱ぎ、リビングへ進む。バルコニーに目をやると、愛音ちゃんはすでにスマホを取り出し自撮りを始めていた。
「やっぱりベランダでか、それに高さエグ!人米粒以下じゃん。そよりんよく平気だねー」
「本当に落ち着けないんだね…」
私はできるだけ不機嫌を顔に出す。実際に怒っているのかと聞かれると、そうでもないと思う。でも、ふつうに接したら愛音ちゃんはつけあがる。だから、来てくれてうれしいとか、元気に動き回るところがちょっとかわいいかもとか、そういうことは口には出さない。ていうか考えてもいない。
「飲み物、ハーブティーでいいよね」
「うん、ありがとう。そよりん」
ぴくりと眉毛が引きつる。愛音ちゃんは基本いい子だけど、どうやらこれだけは本気で続けるつもりらしい。それだけ気に入ったということなのだろう。何回言っても意味がないので最近はみんなの前では指摘しないようにしていたが、そろそろハッキリさせたほうがいいかも。
「それなんだけど、やめてくれない」
愛音ちゃんの背中が固まる。
「そ…それって?」
おそるおそる振り向いてくる愛音ちゃんをよそに、私は壁掛け時計を見るふりをした。
「その『そよりん』の呼び方」
接下啦午休或者下班写