インタビュー「性格が変わった!?」
売れない芸人役に共感する部分も!?
――『アンフェア』(フジテレビ系:2006年)以来の2度目の共演ですね。兄弟役を演じた今作を通して、お互いの印象に変化は?
【阿部】変化はとくにないですね。ずっと同じ感じで、それがすごくいいんですよ。変わらないでほしいというか、なんか瑛太くんの雰囲気に安心できるんですよね(笑)。
【瑛太】(笑)どうやって変わっていったらいいですかね?
【阿部】変わりたい?変わってもいいんだけど、やっぱりもとの部分は残して置いてほしいですよね。
――瑛太さんの俳优としての魅力は?
【阿部】その変わらなさがいいです。もちろん役柄とか芝居は毎回违いますけど、芝居への取り组み方とか根本のところの姿势は変わっていない気がします。カタチから入っていって、その役が离れないみたいな俳优さんだとちょっと(笑)。どう接したらいいかわからないじゃないですか。そういう方にまだ会ったことないですけど(笑)。
――そんな瑛太さんは、今作では、芸はウケないけれど売れている芸人役ですね。
【瑛太】役のキャラクターが、“寒い”ことを意図的にやっているのか、ホントに空気が読めなくておもしろくないのかハッキリしなくて、仆自身そこを明确にさせていない部分もあります。ウケるということには、具体的な理由がありますよね。技术的にうまいとか、存在がおもしろいとか。でも、売れていることの理由がハッキリわからなくて、混沌としているキャラクターです。実际に、世间の人みなさんにおもしろいと思われていなくても売れている、という状况に置かれている人っていると思うし、仆自身もどこかで当てはまるなって共感できる部分もありました。
――その共感できる部分とは具体的に?
【瑛太】売れている、いないみたいなことを周りの人からいろいろ言われて、じゃあオレはなんなのか、どういうふうにみられているのかとか、自分自身が混沌としてきてしまう感じというか・・・。兄の佑太(阿部サダヲ)のように、「いや、好きでやってんのよ」っていうスタンスで生きていけばいいんですけどね(笑)。